噺の話

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落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。

NHK Eテレの「落語でブッダ」が、結構おもしろい。

NHKのEテレ(旧、教育テレビ)の「趣味Do楽」の月曜日は「落語でブッダ」。

 その二回分の録画を観た。

 第二回目は笑福亭たま演ずる『猿後家』が題材。放送時間の都合で途中は割愛する場面もあるが、題材となる落語の高座のあと、その落語について、仏教的な視点(?)から講師役の釈さんが噺家と語り合う、といった内容。

 たまの高座、以前に増して良くなったねぇ。

 ちなみに第一回目は柳家喬太郎の『仏馬』が題材だった。初回の放送を見逃していたが、再放送を録画して、こちらも見た。

 二回とも、まだ再放送があるので、詳しい内容は書かない。あくまで、このシリーズのご紹介にとどめたい。

 NHKのサイトに、次回の案内が次のように書かれている。NHKサイトの該当ページ

落語を通してブッダの教えを学ぶ教養エンタテインメント番組「落語でブッダ」。第3回は、入船亭扇辰師匠が「甲府ぃ」を披露する。日蓮の教えと法華経に帰依する「法華信仰」について、仏教の名解説者・釈徹宗が解説。「南無妙法蓮華経」のお題目は、「法華経に帰依します」の意。「願掛け」と「願ほどき」(お礼参り)についても解説する。



 扇辰は出身の新潟でお寺での落語会も結構やっているので、十八番のネタの後の対談でどんな話題が出るか楽しみである。

 これまでの二回、講師の釈さんの語りのうまさなどもあるのだろう、そんな堅苦しい内容にはならず、仏教を全面に押し出すというより落語に描かれた人間の本性、談志なら“業”と言うようなものなどについて噺家をまじえて語っている、という感じである。

講師の釈さんのプロフィールをサイトからご紹介。

講師
釈 徹宗(しゃく てっしゅう)

1961年、大阪生まれ。龍谷大学大学院博士課程、大阪府立大学大学院博士課程修了。学術博士。浄土真宗本願寺派 如来寺第19世住職。節談説教研究会副会長。相愛大学人文学部教授。NPO法人リライフ代表として、認知症高齢者のためのグループホーム『むつみ庵』、ケアプランセンターも運営。論文「不干斎ハビアン論」で第5回涙骨賞受賞。主な著書に、『おてらくご~落語の中の浄土真宗』(本願寺出版社)、『いきなりはじめる仏教生活』(新潮文庫)、『ブッダの伝道者たち』(角川学芸出版)、『聖地巡礼 ビギニング』(共著・東京書籍)など。



全八回の内容と放送予定日をサイトから引用。(太字は管理人による)

第1回
落語と仏教は大の仲良し
柳家喬太郎 古典落語『仏馬』(東)
Eテレ 12月 2日(月)
Eテレ再放送 12月 9日(月)
総合再放送 2月 4日(火)

第2回
笑いとお説教の関係
笑福亭たま 古典落語『猿後家』(西)
Eテレ 12月 9日(月)
Eテレ再放送 12月16日(月)
総合再放送 2月11日(火)

第3回
江戸っ子人情と法華信仰
入船亭扇辰 古典落語『甲府ぃ』(東)
Eテレ 12月16日(月)
Eテレ再放送 12月23日(月)
総合再放送 2月18日(火)

第4回
落語の中の仏教説話
露の団姫 古典落語『松山鏡』(西)
Eテレ 12月23日(月)
Eテレ再放送 1月 6日(月)
総合再放送 2月25日(火)

第5回
禅問答を落語で表現すると
柳家喬太郎 古典落語『蒟蒻問答』(東)
Eテレ 1月 6日(月)
Eテレ再放送 1月13日(月)
総合再放送 3月 4日(火)

第6回
なにわ商人文化と浄土真宗
桂 塩鯛 古典落語『お文さん』(西)
Eテレ 1月13日(月)
Eテレ再放送 1月20日(月)
総合再放送 3月11日(火)

第7回
宗教を笑い飛ばす!?
五明樓玉の輔 古典落語『宗論』(東)
Eテレ 1月20日(月)
Eテレ再放送 1月27日(月)
総合再放送 3月18日(火)

第8回
日本人、こころの原風景
桂 文我 古典落語『蛸芝居』(西)
Eテレ 1月27日(月)
Eテレ再放送 2月 3日(月)
総合再放送 3月25日(火)



 落語の祖と言われる僧であった安楽庵策伝を引き合いに出すまでもなく、“咄”が“説教”をルーツとしていると言われているだけに、落語と仏教との縁は深い。

 先日、WOWOWの「W亭」で柳家花緑の、あまりにも饒舌な『中村仲蔵』を見、またその高座をベタ褒めした岡田某のコメントに閉口した。贔屓の噺家をヨイショしまくる姿には、どうしても腰が引ける。

 「落語でブッダ」は落語家より噺そのものを主役とした企画と言ってよいが、テレビで落語を素材にする場合の好企画だと思う。ナレーション(語り)は三宅民夫アナ。

 これからの放送も楽しみだ。東に限らず上方を含む中堅どころの噺家さんが登場するのもうれしい。
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Commented by 山茶花 at 2013-12-20 21:20 x
落語でブッダ、昨年夏にも笑福亭たまさんと釈徹宗氏出演の2回シリーズが面白くて録画してDVDに残しています。

繁昌亭が出来る前の上方落語は、お寺での落語会が多く行われていました。太融寺は、その代表です。六代目松鶴師がご存命の頃は、島之内教会で「島之内寄席」というのも行われていました。

お寺での落語会といえば、京都東山の法然院で枝雀さんの二番弟子・雀三郎さんの噺を聞いた事があります。法然院の貫首さんが落語好きな方で、落語の前に落語についての蘊蓄を話されます(このお寺は貫首さんがユニークで、ここで民族音楽のライブや落語会もされます)。
http://www.honen-in.jp/HONEN-IN-N-J.html#A

家に来られる大谷派のご住職も落語好きで、来ていただくと必ず落語の話になってしまい、「それにしても詳しいですなぁ」と言われています。昨年の「落語でブッダ」の事もお話しました。

落語は哲学でもあるので、お寺や教会でも馴染むのかも知れませんね。

Commented by 小言幸兵衛 at 2013-12-21 09:15 x
お久し振りです。

昨年も短いながらこの企画があったんですね。まったく知りませんでした。
きっと、好評だったので今回につながったのでしょうね。

今年、成瀬という場所の東雲寺で、さん喬・新治の会を聴いたのですが、お寺の本堂での落語って、しっくりと合うんですよね。
説教が落語の起源であるということが、体験を通して納得できます。

一回目の『仏馬』や三回目『甲府い』は、ネタそのものが宗教色を持っていますが、そうではないネタを取り上げるところが良いと思います。

二回目『猿後家』における釈さんの

手を打てば 
 鳥は飛び立ち鯉は寄り
  女中茶をもつ 猿沢の池

の説明が印象に残ります。

今後も楽しみです。

Commented by 知ッ韃太 at 2014-02-25 10:47 x
放送の時から、見られない回もありましたが、見ていました。

久しぶりに、再放送をやっていたので、知らない回のことを調べていて、行きついた次第です。

この番組、仏教も落語も知るきっかけとして、面白いと思って見ていました。

両方すきなので。

あと、上方か江戸かという落語の違いと影響関係なんかも、興味深いところでした。

宗派にとらわれていない所もよかったかと思います。

Commented by 小言幸兵衛 at 2014-02-25 11:10 x
お立寄りいただき、コメントまで頂戴し、誠にありがとうございます。
落語を知り、仏の教えも学べる好企画でしたね。
ぜひ今後も続けて欲しいと思います。
『らくだ』や『百年目』などの長講も、途中を絵とナレーションで説明することで取り上げることが可能でしょう。
『天災』なども相応しいでしょうね。
釈さんのお話が分かりやすくてためになります。
噺家さんも、いろんな方に登場してもらいたいですね。
今後も気軽に拙ブログにお立ち寄りください。

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by kogotokoubei | 2013-12-12 00:02 | テレビの落語 | Comments(4)

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