噺の話

kogotokoub.exblog.jp
ブログトップ

NHK新人演芸大賞(落語部門)、なぜ予選を公開しないのだろうか?

昨日、放送を見て記事を書いたが、どうしてもしっくりこないので、この大会の予選について書きたい。

 NHKのサイトで予選の案内は見たことがない。予選については、我々落語ファンに対して、まったく情報が遮断されている。よって、いつ開かれたのか、会場に観客がいたのか観客不在だったのか、また何回開催されたのかなどが、分からない。

 これって、結構な権威を持つに至っていると思われる大会において、許されることなのだろうか。本選はサイトでも案内されるし、東京と大阪で隔年で観客を入れて開催しテレビ放送もされているのに、予選には落語愛好家との接点がない。

 たとえばローカルなイベントではあるが、「さがみはら若手落語家選手権」は、予選も公開されていて、予選通過は観客の投票で決まる。複数(だいたい四回)予選があり、各回で最多投票の人と、もっとも僅差で二位だった人の五人が本選に出場する。
 予選も本選も日曜開催なので私自身はほとんど行けない(過去に予選に二回だけ参加)のだが、客が参加できる非常にオープンな選考方法で、このイベントに私は好感を持っている。
 今年三月に本選があった第十二回大会は笑福亭羽光、昨年は桂才紫が優勝している。過去には三遊亭萬橘(当時はきつつき)、立川志の八、三遊亭歌奴(当時は歌彦)なども優勝している。結構、流派を超えて選ばれている。

 さて、NHK新人演芸大賞は、なぜ予選を秘密(?)に開催するのだろう。出演した落語家のブログを探すと、NHKのスタジオで予選は行われているらしい。今回の結果に関する新聞の記事には、予選に95人参加、と書かれている。東西の合計だろうが、五人位づつで実施しているなら合計20回近くになる。まさかとは思うが、十人ほどまとめて開催しても十回近く実施しなければならない勘定だ。それを東京と大阪で“秘密裡”に行なっているというのは、落語愛好家として、どうも納得できない。
 
 
 どうせなら、公開制で観客の投票も何らかのかたちで審査に反映してはどうだろう。

 公開し観客の投票も参考にするとなると、デメリットとして“組織票”の問題がある。しかし、その組織票だって、それだけ応援する人がいるということは良いことだろうと、思えなくもない。たとえば、審査員を六名人選し各一票、そこに観客の最多得票を一票分として加えるなど、方法はあるだろう。少しでも自分の票が結果を左右する、という参加意識が客の態度にも良い緊張感を与えるだろう。

 落語通の方の中にはテレビの落語は見ない人もいらっしゃるが、公開制とすることで、伸び盛りの噺家の真剣勝負の生の高座を楽しむ機会をつくることにもなる。

 もし予選を公開制にしてくれるなら、少なくとも私は、入船亭小辰や春風亭一蔵、立川こはるなどが参加するなら、何とか都合をやりくりして行こうとするだろう。あるいは、都合がよければ、贔屓の噺家が出ていなくても、まだ聴いていない二ツ目さんが出る予選会に行くかもしれない。そういった落語愛好家の方が結構多いのではなかろうか。

 今のままで予選を秘密主義で行っていると、どうしても、本選出場者選抜の背景を疑ってしまうことになる。何らかの力が働いているのではないか、と勘ぐりたくもなる。少なくとも公開することで、そういった嫌疑も解消される方向に進むだろうし、何より若手落語家が必死に高座をつとめる姿を楽しむことができる。

 今回の本選、好みの問題をあえて棚に上げるならば、馬ること紫が最初の審査結果で同数トップだったのは、了解できる。しかし、5点満点は10点満点に変更すべきかと思ったなぁ。
 各審査員の審査結果を公表し、決選投票も挙手でオープンに行なったことは評価してよいだろう。これまでなかった情報公開である。それだけに、予選の“秘密主義”が残念だし、ストレスがたまるのである。

 何か予選を公開できない理由があるのだろうか?
 
 たとえば、
  次回の優勝者が所属する協会があらかじめ決まっているとか、
        NHKへの貢献度の高い芸能事務所を優遇するとか、
             その噺家の師匠にNHKの担当が脅されているとか・・・・・・。

 そんなことがないなら、ぜひ予選も公開制にして欲しいものだ。
[PR]
Commented by ほめ・く at 2013-10-22 16:21 x
詳しくは知りませんが予選の選考委員が誰かは、公表されているんでしょうか。
もしかするとNHKの芸能担当職員辺りでは?
めったに言わないのですが、ある会に出た二ツ目が予選で落ちたと悔しそうに語っていたことがあります。その年の決勝進出者の顔ぶれからすると、私も何故かな?と思いました。
何となく不明朗な感じがします。

Commented by 小言幸兵衛 at 2013-10-22 16:56 x
昨年は、今年の大賞受賞者の馬るこがブログで、自分が予選に落ちたことと本選出場が誰であるかを書いていたので、私のブログでも紹介しました・・・・・・。
小辰や一蔵が出場していて予選敗退なら、その時の出場者とネタなども確認したいものです。
ぜひ、今後は公開して開催してもらいたいものですね。

Commented by らくだ at 2013-10-22 17:37 x
予選に参加した二つ目さんがおっしゃってましたが、予選はスタジオでやるそうです。普通のお客様はいなくて、アルバイトの笑い屋さん(どうも中高年のご婦人らしい)がいるとのこと。予選は10人で争うので、最初のころはどんだけ笑うのかというくらい笑うのだけれども、最後の方は疲れてしまって、笑いもほとんどおきないとか。

審査については言及していませんでした。

Commented by 小言幸兵衛 at 2013-10-22 18:10 x
貴重な情報ありがとうございます。
そのような内容で実施しているのなら、なおのこと“笑い屋”ではなく落語の好きなお客を入れて開催すべきだと思います。

名前
URL
画像認証
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by kogotokoubei | 2013-10-21 06:08 | テレビの落語 | Comments(4)

落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。


by 小言幸兵衛