噺の話

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“ハッピー・マンデー”より、“ハッピー・マイホリデー”が大事ではないか。

今日は「体育の日」で、いわゆる“ハッピー・マンデー”という祝日である。
 
 内閣府のサイトに「国民の祝日について」というページがあり、「国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)」が掲載されている。「第二条」に「国民の祝日」が記載されている。年に四日ある“ハッピー・マンデー”にをつける。
「内閣府」サイトの該当ページ

第二条
「国民の祝日」を次のように定める。

元日 1月1日 年のはじめを祝う。
成人の日 1月の第2月曜日 おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。
建国記念の日 政令で定める日 建国をしのび、国を愛する心を養う。
春分の日 春分日 自然をたたえ、生物をいつくしむ。
昭和の日 4月29日 激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす。
憲法記念日 5月3日 日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。
みどりの日 5月4日 自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ。
こどもの日 5月5日 こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。
海の日 7月の第3月曜日 海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う。
敬老の日 9月の第3月曜日 多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う。
秋分の日 秋分日 祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ。
体育の日 10月の第2月曜日 スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう。
文化の日 11月3日 自由と平和を愛し、文化をすすめる。
勤労感謝の日 11月23日 勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう。
天皇誕生日 12月23日 天皇の誕生日を祝う。



 先週は、土曜も含めてやや多忙な日々が続き落語会や寄席にも行けず、今日は休養日とすることはできたが、果たしてこの“ハッピー・マンデー”って、国民にとってそんなに“幸福”な休日設定なのだろうか・・・・・・。

 週休二日が普及し、月曜を休みにして三連休となることで、旅行に行くなどによる「経済効果」がある、という政府側の狙いは分からないではないが、国民側の実態はいったいどうなのだろう。

 まず、社会人にとって、9月は上半期の締めの月で、何かと忙しい。敬老の日と秋分の日があり、年によっては祝日が日曜になることで月曜が振替え休日の場合もあって稼動日数が少ない。期末に重要な稼働日が減ることの弊害は以前からあった。それが今では敬老の日が“ハッピー・マンデー”になることによって、稼働日がもっと減る傾向にある。この時期に休みの谷間も有給休暇をとって海外に旅行に行こう、という人もいるだろうが、大半の社会人は、休日が多いことを心からは喜んでいないのではないだろうか。

 私の場合は、十月に大きな仕事のヤマがあることもあり、その準備も含め、「何で、こんなに休みが多いのだぁ!」と思うばかりなのである。

 一月の成人の日だって、“ハッピー・マンデー”に成人式を祝わず、正月休みやお盆休みに帰省する若者のために式典を行なう地方も多かろう。だから、この月曜の成人の日も、正月休みが明けて、「さぁ、今年も頑張るぞぉ」と思う学生や社会人にとって、「えっ、また休み!?」という時期に当り、リズムを狂わす逆効果があるような気がしてならない。

 「三連休で旅行を」なんてお上に言われたって、観光地に向かう道は混雑するばかり。

 海外のビジネスパーソンは、長期休暇を全社一斉にとることは、ほとんどない。自分のスケジュールで年に何度か2~3週間の長期休暇をとるのが普通だ。

 日本においては、4月下旬から5月にかけてのゴールデンウィークやお盆を挟む時期は“トップシーズン”と設定されていて旅行費用は通常日程よりはるかに高いし、“ハッピー・マンデー”のある連休も、他の期間よりは旅行費用や旅館・ホテルの宿泊費が高く設定されている。それは、高くても多くの「需要」があるからである。当り前だが、同じ期間に多くの人が旅行をするからだ。


 「国民の祝日に関する法律」の第一条には、次のようにある。

第1条
自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを「国民の祝日」と名づける。

 

 「よりよき社会」「より豊かな生活」とは、民族大移動の中で渋滞に耐え混雑を我慢して旅行に行き、その後で観光地にゴミの山をつくることではないだろう。

 もし、国が「よりよき社会」「より豊かな生活」を目指すのなら、同じ休日に民族大移動的な旅行を誘導するのではなく、費用の安い時期を含めて、社員が自由に堂々と長期休暇を取ることを企業に課すことが重要ではないのか。もちろん、仕事の状況を踏まえるのは当り前として、「国民の祝日」という「国民同日程の祝日」ではなく、社員とその家族が休暇を楽しめる自分たちの休日を自由にとれるようにすることが、「より豊かな生活」の一つになるように思う。

 もちろん、昔に比べれば若い社員は自分たちの計画をもとに有給休暇をとってトップシーズンを外して海外旅行をとるようにはなってきた。そういった社員は、ほとんど“ハッピー・マンデー”を挟む期間には休暇をとらないように思う。しかし、ベテラン社員は、トップシーズンかそれに準じるシーズンに、給料から限られた費用をやりくりして家族孝行をしているのが実態ではないだろうか。子供に「みんな旅行に行くのに、うちは行かないの?」と聞かれたら、辛いわなぁ。

 「国民の祝日」に関する謳い文句に、安倍政権がやろうとしていることは、まったく逆行するように思う。いわゆる「ブラック企業」と糾弾される会社の経営者を国会議員にしたり、あくまでコスト重視でドライな感覚を持ったネット企業経営者の言い分を真に受けて社員の首を切りやすくする法律を考えるなどということは、とても「よりよき社会」にはつながらず、「より豊かな生活」を築くことになならない。

 「自由と平和」などと言っていながら、社会人の自由を束縛しようとすることしか安倍政権は考えていないように、私には思える。


 “ハッピー・マンデー”設定で政府が目論んだ経済効果に、まったく貢献しない私は、いったいこの祝日制度によって誰が“ハッピー”(幸福)なのか、と首をひねるばかりである。
 それよりも“ハッピー・マイホリデー”を奨励することが、「より豊かな生活」につながるように思う。「ブラック企業」が「サービス残業」を強要したり、名ばかりの「管理職」という肩書きで社員を酷使するなどは、それ以前の問題である。
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by kogotokoubei | 2013-10-14 10:33 | 幸兵衛の独り言 | Comments(0)

落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。


by 小言幸兵衛