噺の話

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落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。

落語者 三遊亭兼好 『だくだく』 (4月15日深夜)

昨夜の収録を今見たところだ。兼好のマクラへの反応で、この会場のお客さんの“若さ”が分かる。
 「陽気がよくなってきた・・・」と気温によって売れるものが違う、という私の好きなマクラ。「21度を一度でも上回るとビール会社1社あたり250万本売り上げが増える、10度を一度でも下回ると、どんなまずいラーメン屋でも客が増える、28度を一度でも上回ると健康ドリンクの売り上げが80%増える」そして、肝腎の次のネタ「38度を一度でも上回ると、朝鮮半島で戦争が始まる」・・・反応が少なく、それも遅い。落語ビギナーの若い女性が大半なのだろう。へんにゲラ子さんが多すぎるよりもいいかもしれないが、この番組、どうも会場の感度が毎回気になる。兼好だよ、今がもっとも旬かもしれない噺家だよ、と言いたくなるなぁ・・・・・・。

 さて、テレビの客の一人である私の感想。
 このネタは、4月2日にWOWOWで放送された今年の「志の輔 in パルコ」の一席目と同じだったので、自然に比較しながら見ていた。

 絵師に部屋の“書き割り”を描いてもらうところから噺が始まる点と、サゲで絵師を再登場させる点が、偶然だろうが一緒である。持ち時間の短さで考えると、兼好の方にハンデがあるが、まったくそれを感じさせない。

 余談だが、私は、今年のパルコでの志の輔の二席目「ガラガラ」を含め前半の二席をテレビで見たが、正直なところ、楽しめなかった。長講の三席目はこの秋に放送されるようだが、このトリネタがよほど凄かったのだろうか・・・・・・。
 もちろん、好みの問題なのだが、以前にも書いた通りで、もうパルコはやめてはどうかと勝手ながら思う。同じネタ三席を20日間、私にはまったく理解できない。談春もアナザーワールドで踏襲しているが、疑問だ。

 さて、兼好のこの噺、この人らしさが溢れ、軽いノリが楽しかった。この噺は、軽い馬鹿馬鹿しい噺でいいのだ。
 書き割りの可笑しさの例。
 ・掛け軸に「冷やし中華はじめました」の文字
 ・金庫の扉が開いていて、中からお金が6000万ほど
 ・猫が、昼寝から目がさめたばかりで欠伸をしている
 ・へっついの鍋の味噌汁は、冷めにくい“なめこ汁”
 ・時計は、あまり腹が減らないように四時十分
 ・ラジオに「あしたの天気は晴れ」と書いてある
などなど。

 終演後のアナウンサーとの対談でも話題になった「盗人」という言葉。そう、上方では『書割盗人』である。

 来週も兼好らしい。同じ噺家が二週連続というのは、第一シリーズにはなかった。その理由は分からないが、私はうれしい。
テレビ朝日サイトの落語者次回案内ページ
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Commented by 創塁パパ at 2011-04-18 16:25 x
志の輔はあまり生では聴いていませんが、「古典向き」ではないような気がします。しかし、20日間は
ちょっと考えられませんよね・・・

Commented by 小言幸兵衛 at 2011-04-19 09:40 x
パルコはもうそろそろ潮時かと、私は思います。同じネタが数年ぶりに繰り返されたりしますので、この会の意味がよく分かりません。「継続は力なり」という言葉もありますが、ちょっとねぇ・・・・・・。
兼好はますます期待です。

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by kogotokoubei | 2011-04-16 08:11 | テレビの落語 | Comments(2)

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by 小言幸兵衛