噺の話

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SWAが解散。“すわ!”次は何が起こる?UHAなんてどうでしょう!

あのSWAが、年内の活動をもって解散するらしい。ZAKZAKの記事から少し引用する。
ZAKZAKの2月14日の記事

 昇太らは、「結成当初の目的であるチームとしての落語創作活動の充実と普及、落語界の活性化はある程度達成できた」として解散に踏み切った。


「下北沢演芸祭」の13日の最終日に発表されたらしい。私は一度もこの会には行ったことがない。理由は、新作より古典が好きだということと、もし行こうとしても、チケットがほとんど取れないだろうと諦めていたから。でも、下北沢というところは何か気になるところで、あまり行く機会がないため一度は行きたいとは思っていた。

 たしかに、提唱者の昇太の言うとおり、このプロジェクトは落語の活性化、特に若い人への普及に大きく貢献したと思う。その意義は十分に認めたい。個々の実力もあったと思うが、いわゆる円丈チルドレンが単独で活動するだけではない、大きな相乗効果があったと思う。人気があるうちに惜しまれながらの幕切れも、よいだろう。
 
 このSWAの成功は、ぜひ今後につなげて欲しいと願う。新作に限ったことではない。一人一人ではなかなか難しいことを、意志(思い)と力量の伴った複数の噺家のプロジェクトとして、落語界の活性化につながる動きが、今後もあって欲しい。たとえば、中堅や若手が一緒になって埋もれた古典を発掘する、なんてのもいいのではなかろうか。
  相当前に紹介した長井好弘さんの『新宿末広亭のネタ帳』には、2001年から七年間に渡る末広亭のネタ帳の分析があるのだが、この七年間で一度もかからなかった主なネタとしては次のようなものをあげている。 2009年7月16日のブログ
<一度も演じられなかったネタ>
・石返し
・近江八景
・菊枝の仏壇
・鍬潟
・ざこ八
・紫檀楼古木
・大仏餅
・搗屋幸兵衛
・一つ穴

『大仏餅』は、あの文楽最後のネタだ。それが、2001年から七年間でまったく演じられなかったわけだ。

 長井さんは、次に一度だけかかったネタをリストアップしている。
<一度だけ演じられたネタ>
・坊主の遊び(01年、志ん朝)
・高尾(01年、文治)
・首提灯(02年、雲助)
・備前徳利(02年、小満ん)
・猫定(03年、円窓)
・帯久(03年、今松)
・なめる(04年、円遊)
・尼寺の怪(04年、さん福)
・柳の馬場(04年、小満ん)
・宗の滝(05年、志ん橋)
・松曳き(05年、小満ん)
・囃子長屋(06年、燕路)
・稲川(06年、円王)
・後家殺し(07年、正雀)

 七年間で一度しか演じられなかった14席のネタの演者として、なんと小満ん師匠の名が多いことか。
 他にもいくらでも江戸、明治、大正や昭和初期には輝いていたネタが埃をかぶっているはず。こういった埋もれた噺を、ぜひよみがえらせ欲しい。

 古典発掘と言えば歌丸師匠を思い出すが、一人がコツコツと発掘し続けるだけでは、せいぜい歌丸一門に継承されるのが精一杯だし、披露する場も限られている。
 たとえば、『擬宝珠』などは喬太郎が発掘し、数多くの落語ファンが聞く機会を得たからこそ、生き返った噺だと思う。内容が古くてそのままでは難しいとか、サゲが今では分からない、などいろいろ悩みも出てくるだろうが、個人の力でその壁を突破するのは骨が折れるだろう。しかし、“三人寄れば・・・”という諺もあるではないか。どうしてもそのままでは演じられない幻の古典を、いわば“古典掘り起こし連”のメンバーが知恵を出し合って現代に甦らせる、なんて非常に結構なことではなかろうか。そういう了見のある有志は、意外にいるはず。ぜひ、定席寄席や限られた持ち時間での落語会ではかけにくい遺物化したネタを復活して披露するようなプロジェクトの発足を期待したい。指南役には、ぴったりの人がいるじゃないですか。

 発表の場は、人形町あたりがふさわしいような気がするが、それは問わない。下北沢だったいいよ。

 チームの名として Umoretakoten Horiokoshi Association の頭文字を取って、“UHA”を提唱したい! これで、今まで聞けなかった幻の古典にめぐり合えたら、それこそ、ウハウハだ!
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Commented by 佐平次 at 2011-02-18 09:57 x
UHAに賛同!
扇辰↓はその三人の中では一番力があるように思います。
その割に聴く機会が少ないのは他の催しとダブるからかもしれません。

Commented by 小言幸兵衛 at 2011-02-18 11:11 x
「UHA」へのご賛同、ありがとうございます^^
扇辰も実力者ですよね。喬太郎と入門が同期。同期の二人会が土日の夜の開催が多くて行けないのが残念。
加えて、チケットはすぐ売り切れますしね。越後長岡の出身で、地元でも数多く落語会を行っているようです。
おっしゃる通りで、なぜか行きたい落語会って、来週もそうですけど同じ日に重なりますねぇ!

Commented by mico at 2011-02-18 23:01 x
こんばんはー

UHAいいですね!スポンサーもつきそうですし!
個人的には、白酒とか入ってくれると面白そうだなぁと思います。

小満んさんは、先日池袋の代演で『探偵うどん』という珍しい(らしい)噺を聴かせてくれました。ものすごい得した気分でした。
うー、まだまだ知らない噺が山のようにあってわくわくします!

Commented by 小言幸兵衛 at 2011-02-19 08:20 x
お久しぶりです。
UHAへのご賛同、誠にありがとうございます^^
『探偵うどん』は、古今亭志ん生の音源があり、短い噺ですが可笑しいですよね。
そうなんですよ、埋もれた噺はたくさんあると思います。
白酒がメンバーというのは、いいですね。
彼がリーダーになって兼好、今輔がいて、一之輔が下働き役も含め加わるなんてね。
もちろん指南役は小満ん師匠です。
マジにUHAできないかな!

Commented by 創塁パパ at 2011-02-19 10:58 x
おつかれさまです。今日も仕事です。
石返し、紫檀楼古木 なんていうのも
本にはよく載ってましたが聴いたことありません。小満んはいいですよね。
「探偵うどん」も志ん生でしか聴いたことないですし(笑)

Commented by ほめ・く at 2011-02-19 11:03 x
末広亭でのネタ調査結果、大変興味深いですね。
「石返し 」は先代小さん、「近江八景」は先代金馬、「菊枝の仏壇 」は先代馬生、「ざこ八」は三代目三木助、「紫檀楼古木 」と「一つ穴」は圓生、「搗屋幸兵衛」は志ん朝が それぞれ得意としていましたので、左程古い噺ではありません。
「ざこ八」は他の定席かも知れませんが、扇橋らが高座にかけています。
従って、古典発掘というより継承ということになるでしょう。
いずれも優れたネタですので、熱意のある後継者が現れることを期待したいですね。

Commented by 小言幸兵衛 at 2011-02-19 11:48 x
おや、ご出張からお帰りですか^^
そうなんですよね、どんどん遺物化するネタが増えていきそうです。
小満んの持ちネタの多さと、それを寄席でかける心意気のようなものが、いいですよね。
若手、中堅がもっと”発掘”にチャレンジして欲しいと思います。

Commented by 小言幸兵衛 at 2011-02-19 12:00 x
さすがに、スッと出ますね、ネタと噺家が!
「紫檀楼古木 」は彦六の正蔵も十八番でしたよね。
ネタによっては、落語会、独演会で演じている噺家もいるでしょうし、最近は小満ん師匠に刺激を受けたのか、定席でかかる昔のネタが次第に増えてきているとは思います。でも、まだまだあると思うんですよね、古くていい噺が。
ご指摘の通りで“継承”の問題ですね。
私のブログが、ささやかながらも“警鐘”になればいいんですが(笑)

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by kogotokoubei | 2011-02-17 17:43 | 幸兵衛の独り言 | Comments(8)

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