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東芝EMIとSony Musicの共同キャンペーンの内容に疑問?

「東西落語名人キャンペーン“東の志ん朝、西の枝雀”EMI&SMD2社共同で実施」というタイトルの記事が目に入ったので、どんな内容かと思い読んでみて、“う~ン”と首をひねった。
asahi.comのニュース

 のっけは威勢がいい。

株式会社EMIミュージック・ジャパン
株式会社ソニー・ミュージックダイレクト
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EMI Music Japan&Sony Music Direct共同施策!
東西落語名人キャンペーン
“東の志ん朝、西の枝雀”実施
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株式会社EMIミュージック・ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長兼CEO:市井三衛 以下、EMI)と株式会社ソニー・ミュージックダイレクト(本社:東京都千代田区、代表取締役:古澤清 以下、SMDR)は、2社共同で古今亭志ん朝と桂枝雀の店頭旧譜キャンペーン「東西落語名人キャンペーン“東の志ん朝、西の枝雀”」を行なうことになりました。SMDRが発売している古今亭志ん朝の旧譜全商品とEMIが発売している桂枝雀の旧譜全商品を対象とし、東で上方落語、西で江戸落語の魅力を相互的に伝える本キャンペーンで落語全体の活性化を図ります。


 ほう、確かに志ん朝はSony、枝雀は東芝EMIが豊富な音源を誇るが、“共同”でいったいどんな「活性化」策を実施するのかというと、こんな内容。

■期間:2010年12月13日(月)~2011年1月31日(月)
■対象商品:EMI発売の「桂枝雀」全商品、SMD発売の「古今亭志ん朝」全商品(CD、DVD、BOX SET)
■特典:対象商品購入1タイトルにつき1冊「オリジナル特製カレンダー(志ん朝Ver. または、枝雀Ver.)」
    *特典はなくなり次第終了とさせていただきます。

   

 私のように、すでに二人の音源を数多く持っている落語愛好家は別として、これから二人の落語を楽しもうとする人にとって、1タイトルにつき1冊のカレンダーって、魅力があるのだろうか?
 早い話が、二人のカレンダーを欲しい場合は、最低2作品購入で手に入るということだ。そして、そのアイデアの貧困なのは、「欲しい人は品切れになる前に早く買って!」と煽っていること。印刷すればいいんだから、期間中購入者には全員付けなさいよ。!
 大そうに掲げた「落語全体の活性化」、ってこういうことなの。

 この2社が「共同」するなら、活性化策としては、こんなんじゃなく次のようなアイデアではないかと思う。
□案-その壱-
「東西で演出が違う同じ(ルーツの)ネタを二人の名人で聴くカップリング企画」
(例)
・志ん朝『堀の内』&枝雀『いらちの愛宕詣り』
・志ん朝『愛宕山』&枝雀『愛宕山』
・志ん朝『宿屋の富』&枝雀『高津の富』
・志ん朝『千両みかん』&枝雀『千両みかん』
・志ん朝『佐々木政談』&枝雀『佐々木裁き』
など。
一枚のCDに収めるのが難しければCD2枚セットで、単品を2枚買うより割引したセットにしたら、これから二人を聴く人にとっては魅力的ではなかろうか。もし割引しないのなら、カレンダーを2枚付けましょう。

□案-その弐-
「志ん朝厳選10作&枝雀厳選10作のセット企画」
この10作は、インターネットで落語ファンの投票で決めればいい。そうすれば、古手の落語愛好家を巻き込んだ「活性化」策になるんじゃないの。「ファンが選んだ10作セット!」というふれこみだ。

 この2社の今回の「共同」企画は、すでに所有するライブラリーの商品形態はそのままで、オマケだけで販促するための「協調」企画であって、別に両社が別々に実施してもいい内容であり、何ら“シナジー”を感じない。作品そのものを共同のコンテンツにしないで、何の「共同」の意味があるのか、私には疑問だ。 昔のフォークソングなどでも複数のレコード会社の共同企画なら、各社の音源を一つのCDに収めたコンテンツにするではないか。

 せっかく豊富な昭和の名人二人の音源を所有する両社が手を握るのであれば、もうちょっと企画立案段階において、当事者たちのアイデアを「活性化」して欲しいものだ。私はまったく魅力を感じない。
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Commented by 佐平次 at 2010-11-27 10:35 x
GOOD IDEA!
会社に提案してみたらいかがですか?

Commented by 小言幸兵衛 at 2010-11-27 10:44 x
まだ、修正途中でのお立ち寄り、ありがとうございます(笑)
なんとも情けない「共同」企画ですね。
Sonyなんか、小学館の「昭和の名人」のシリーズで、過去の志ん朝の音源を安売りすることを認めたのだから、いっそ全作品を安くしてあげればいいんですよ、若い落語愛好家のために。
一定期間のネット販売だけのディスカウントでもいいんじゃないですか。
両社が組むなら、それ相応のアイデアを盛り込んで欲しいと、切に思います。
私なんか、このカレンダーを有料化して売るなら、値段次第で考えますが、音源はほとんど持ってますからねぇ。
それにしても、こういう企画で「落語界の活性化」なんと堂々と言う神経というか料簡が情けない!

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by kogotokoubei | 2010-11-27 09:57 | 幸兵衛の独り言 | Comments(2)

落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。


by 小言幸兵衛