噺の話

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落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。

「テレビ放送記念日」ということで

2月1日は「テレビ放送記念日」らしい。
昭和28年の2月1日に、NHK東京放送で初めてテレビの本放送が開始された記念とのこと。

以前取り上げた保田武宏さんの著作『志ん生の昭和』の巻末には、志ん生の主要ホール落語会やラジオ・テレビへの詳細な出演記録が記載されているので確認してみた。
保田武宏_志ん生の昭和
2009年10月3日のブログ
なんと、放送開始から二日目2月2日に『火焔太鼓』が放送されている。そして2月15日にはラジオとの同時放送で『素人鰻(鰻屋)』も放送されたようだ。同書の記録では、NHKと民放合わせて、最初の『火焔太鼓』から昭和41年10月9日に日本テレビで放送された『後生鰻』までの116席が並んでいる。
志ん生の最後の高座は昭和43年10月9日の精選落語会。『二階ぞめき』の予定がなぜか『王子の狐』になってしまったという例の高座だ。きしくも最後の高座のちょうど二年前が、最後のテレビ放送であったことになる。

この116席のテレビ局別回数は次の通り。
*テレビ局の名称は現在の名称に統一。
・NHK 50席
・日本テレビ 49席
・テレビ朝日 9席
・フジテレビ 7席
・TBS 1席

予想以上にNHKと伍して日本テレビで放送されていたことに、少し驚く。まったく記録は残っていないのだろうか・・・・・・。最後の『後生鰻』は昭和41年なので、記録方法も進んでいたはず。あるのなら、ぜひ見たいものだ。

TBSが少ないのは、志ん生がTBSラジオで専属契約を結んでいたのに、何の相談もなくニッポン放送に鞍替えしたことが尾を引いているのだろう。そして昭和36年7月11日、当時の「KRテレビ」で放送された演目は、保田さんをしても「不明」と記されている。

昨年、NHKのBSでの「東京落語会 600回記念」で放送された『おかめ団子』は、昭和36年2月4日放送の内容のようだ。
2009年10月13日のブログ

116席の中で多く演じられたものが次のようなネタ。
・火焔太鼓 6回
・替り目、強情灸、素人鰻(鰻屋)  各5回
・鮑のし、後生鰻、抜け雀、穴どろ、厩火事、たいこ腹、唐茄子屋政談  各3回
火焔太鼓、替り目、鮑のしなどは、本来の志ん生のレパートリーの中心ネタだが、強情灸や鰻屋が多いのは、たぶんにテレビという媒体を意識して取り上げたのではないかと察する。

2回放送されたネタは、大工調べ、鰍沢、首提灯、風呂敷など多数ある。
意外に回数が少なかったと思った『風呂敷』は、昭和28年6月7日と昭和30年5月4日、ともにNHKでラジオとの同時放送。NHkで何度も繰り返し放送されているのは昭和30年のほうだろうか。

現役の落語家の登場するテレビ放送が増えてきたことは、落語ファンとしては素直に喜びたいが、もしNHK、民放で未発表のテレビ草創期の落語の記録があるのなら、ぜひ放送して欲しい。
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by kogotokoubei | 2010-02-01 12:02 | テレビの落語 | Comments(0)

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by 小言幸兵衛